便利な保育園制度が奪う大切なもの3

こんにちは。山浦英太です。今週も保育行政についてお話させて頂きます。

最近は働く母親が増加しています。そのために、乳幼児期の母子関係が時間的に希薄になるのは仕方がありません。しかし、大切な乳幼児期に物理的な母子関係の希薄化以外に、精神的にも母親の子離れを促していき親心の衰退の問題が懸念されています。残念ながら社会の流れには、これを促進させるような育児が、国を挙げて推奨されてます。

日本は労働人口減少を目前にしており、 国は女性の労働力に期待をよせています。しかし、私は、「次代の人間をつくる」最も社会的な仕事は子育て教育であり、育児を他に委託して母親が家庭外に出ることだけが「女性の自立や自己実現」「社会性をもつ」ことでないと、考えています。母親が家庭から出る方がよいと考えるのは、少なくとも子どもが0―2歳児の乳幼児期ではありません。0―2歳児を持つ多くの母親は、仕事を求めて働いているのではなく、家計をたすけるために働いているのではないでしょうか。私は、少なくとも0―2歳児の母親が働かないでも生活ができる社会を目指すべきだと思います。働く女性を支援しようと保育園や託児所を増設することは、女性に働くことを求め、少子化を進行させることにもなるのではないでしょうか。

さて、次回も便利な保育園制度が奪う大切なもの④を連載させて頂きますので、お楽しみにしてください。